コロナ禍の影響:仕事編②

コロナ禍

仕事再開~緊急事態宣言後~

仕事が再開し、ホッとしたのも束の間。営業再開しましたが、世間ではコロナにより日々感染者が全国でまたは各県で何人、と毎日テレビで報道がありその数により来店者数が変動、そしてコロナ以前より激減していました。そしてこの状況下で特に大きな変化が3つありました。

店舗の見た目→ビニル幕がかかってる!

コロナの流行によりマスクの着用を余儀なくされた私たちですが、他にも変化が。
マスクを着用はしているけど、接客でお客様と距離を詰めて話をすることがあるとマスクの隙間?から感染するリスクがあるかもしれない、それを少しでも軽減するために「ビニル幕」で仕切ってお客様と直接話ができないようにする。とほぼすべての路面店、百貨店の店舗で透明な「壁」ができました。
ある程度の「安心」を手に入れたように見えますが、実際はビニルに「声」が遮断されて中々話がしづらいという状況…結局幕をからげ「これは…」と説明をせざるを得ない時もあったりしました。ただ、基本はお客様と会話、会計などを行う際はこの幕を通しての会話となりました。
そして日に3,4回以上ある消毒液による店舗全体の消毒の義務。百貨店は音楽により「作業」や「天気」を意識づけるのですが、その当時いた百貨店でも「消毒の時間」の音楽が流れると接客中の販売員以外は皆黙々と店舗の備品からディスプレイを拭きまくっていました。そのため、手が荒れに荒れてハンドクリームが日に日に激減。可視化されるコロナの「菌」?を排除すべく必死でした。

お金は、汚い

そして金銭授受ですが、百貨店ではお釣りを渡す際には両手を使ってお客様におつりをお渡ししていたのですが、この直接お客様に「手を触れる」行為が百貨店的に「NG」となり、お金の受け渡しは全て「カルトン」と呼ばれる釣銭入れにいれて金額を確認してもらったりしてお渡しをすることが主流となりました。お金は考えてみると、色んな人の手を渡っていくもの。色んな人の「菌」、というと直接的ですが、綺麗でないものということで、お釣りを渡すためにお金を触った後はその都度手指を消毒するというルールも生まれて、金銭のやりとりにも時間が時にはかかりました(カルトンからおつりを取るのは若干手間がかかる為)。

来店はするけど、近寄ってはいけない

ひとつは「接客」に対するお客様の反応。これまでお声がけをしてお客様に足を止めてもらい、商品を見てもらうのですが、声をかけても感染を恐れてなのか一歩下がりながら去っていくお客様。「私はばい菌か?」と思いながらマスクでは見えない分目で「にこにこ」し、笑顔を出すにはやはりマスク下も笑っていないと考え、見えない中マスクの中でもちゃんと口角を上げて笑顔を作り接客をしていました。少しでもお客様に足を止めてもらおうと、一生懸命声を出した結果、声こそ枯れませんでしたが徐々に喉に違和感を覚え、そのうち咳に痛みと且つ咳をした際血が混じってきたので「(自分の身体に)何が起こってるんだ!?…まさか、例の…」と思い耳鼻咽喉科にかかると「咽頭炎です」と言われ、「こんなに声を出してたのか。でもお客様は来ないのか…」と愕然としたのを覚えています。

勤務はひとり

もうひとつは「勤務時間」。今までは9.5時間勤務に内1.5時間の休憩というのが基本でしたが、これだけ店舗にいてもお客様が少なく、時間を持て余すだけになってきていたのと、人件費がかかるということもあり、「基本一人で接客」という形になりました。ただ、勤務時間が減って給料が減っては私たちの生活もままならない、しかし売上は上がらないので給料を出すことは困難である。ということで国からの補助金を使って、通常8時間の勤務→5時間になった場合は働いていない3時間を国からの補助金「帰休手当」で賄うという形になりました。新入社員に関しては「人材開発育成助成金」を給料として割り当てるという形で補填。その為基本給は変わりませんが、今まで忙しかったこともあり残業をしつつ勤務をしていたので残業代がなくなり、結果として月収が下がりました。

販売員の激減

フルタイムで働いていた私たちが勤務時間が減っていったと同時に、同じくフルタイムで勤務していた「マネキン」と言われる人材派遣からの紹介で販売員として勤務される方が「出勤しなくていいと言われた」と辞めていく方が激増しました。その頃私も店長として店舗管理をしていましたが、コロナ禍により勤務の短縮が義務付けられ、当時勤務いただいていたパートの方、そして入ってもらったばかりのマネキンさんにも「今は仕事がなくて…」と平謝りをしながら勤務を減らし、そして退職をお願いする形になっていきました。
そのようにして辞めていった方は別の職場を探す方もいましたが、「販売員は続けられない」と、別の職種に転職される方も多く、これが現在の販売系の仕事の慢性人手不足につながっているのではないかと私は密かに思っています。

空いた時間は?

勤務時間が少なくなり、プライベートの時間が増えて「やった!」と思うよりも今まで仕事ばかりしていたので、「何したらええんやろ…」と思ったのが正直な感想でした。情けない笑
今回の休業期間に関しては前述の「帰休時間」が充当されるため、休みの期間も基本給は支給されました。ただ、基本が店舗で販売業をしていたため家で待機だと販売はもちろんできませんし、書類を作成しようにも店舗に置いているので事務作業もできず。
今思うとこんな時に色々勉強やらしたらよかった!と思うのですが、その時は急にできた時間に戸惑ってテレビを見たり散歩をしたりしていました。

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